生産者紀行【みかん】

生産者紀行

東シナ海を臨む日当たりのいいリアス式海岸

地図

全国的にも名の知れたその長崎のみかん農園を尋ねるべく、野菜ソムリエである八百正の4代目は飛行機に乗った。海を見下ろすその農園には、雄大な自然と海、そして日当たりの好い斜面に植えられたみかんの木があった。こちらの農園はみかん農家の中でも誰もが認める神様的存在でる。数々の品評会ではいつも金賞をさらっている。基本的に夫婦2人で農園を切り盛りするが、時おりお婆ちゃんが細かい作業を手伝う事もある。また収穫期など忙しい時期は近所の人や身内の人がお手伝いをしてくれるのだとか。

農園写真1

みかん作りへのこだわり
良い品物作りへのこだわりがとても強く、その為の手間を惜しまない。たとえば選果の際も、その基準は非常に厳しい。外観・スレ・キズ・皮のおせなど、普通の農家ならば気にも留めないようなものも、厳しくはじいて行く。そして美味しい味を出す為、様々な工夫・研究をしている。

農園写真1

みかんの種類
9月下旬~岩崎早生、10月中旬~上野早生、11月上旬~原口早生を主に生産している。みかんの味を比較すると一般的に美味しいといわれるみかんは糖度12/酸度4.15のところ、長崎のこだわりみかんは糖度15/酸度4.0、その中でも特別なものの糖度は17~18/酸度4.0である。

農園写真1

水分コントロールのためのタイベックスシート
みかん畑全体を覆う白いシートは雨水を一切遮断し土に余分な水分が侵入するのを防ぐのと同時に、土に含まれている水分を適度に蒸散させることが出来る。
これによって余分な水分が吸収されず、みかんの味が非常に濃くなる

農園写真1

収穫後の木の手入れ
収穫後の木の葉の裏に葉面散布をする。葉面散布する液体は魚の内臓から抽出したエキスや海草エキスを水で薄めたものを使う。
これをする事によって葉に蓄えられた栄養分が翌年実に移り美味しい実ができる

農園写真1

安定した収穫のために
毎年安定した実を成らせるように考えて木の枝の剪定を行っている。

農園写真1

土へのこだわり
みかんの剪定クズや有機質の堆肥を入れている

農園写真1

風切、害虫防止ネット
みかん畑の木をすっぽりおおう様にネットを設置する事により鳥獣による被害防止と海風による実のスレ傷などを防いでいる

新しい木の育成農園写真1
長いサイクルを見越して、新しい木の育成にも積極的に取り組んでいる。
みかんの木は美味しい実を成らせるまでに、10年以上もかかるのだ

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